カンボジアン・リビングアーツで伝統の息吹にふれる「小さな旅」

カンボジアに住んでいたら、一度は目にしたことがある「アプサラ・ダンス」や「ココナッツ・ダンス」。伝統舞踊や民族舞踊の多くは、本来、客席から遠く見つめるものではなく、身近な場所で見たり、一緒に踊ったりしたものだったはずです。

そんな伝統・民族舞踊を手軽に体験できたら、カンボジアという国の文化が少し身近に感じられます。

その願いをかなえるのが、プノンペンの国立博物館内に劇場を持つNPO「カンボジアン・リビングアーツ(CLA)」です。

CLAでは、伝統・民族舞踊のワークショップやプロのダンサーによるショーを毎日開いていいます。ご家族連れでも、お友達同士でも、もちろんお一人でも気軽に参加できます。午後からのワークショップのあとは、近くのクメール料理店で食事をして、夜のショーを鑑賞。今回は、プノンペンのど真ん中で伝統の息吹に触れる一日旅をご紹介します。

高層ビルや自動車が増えて、どんどん変わるプノンペンの町。木立の中の静かな劇場で、深呼吸してみませんか。(プノン編集部)

Cambodian Living Arts

Corner of St.13 and St.178, Phnom Penh National Museum of Cambodia

+855(0)17 998 570 / 010 559 272

www.experience.cambodianlivingarts.org

 

失われた伝統を復活させたい ――”リビング・アーツ”に込めた思い

プノンペン中心部、王宮近くにたたずむ国立博物館。その建物の裏手、ミュージアム・カフェの向かい側に劇場があるのをご存知でしょうか。昼間はショーがないのでひっそりとしています。

この劇場を拠点とするNPO「カンボジア・リビングアーツ(CLA)」は1998年、ポル・ポト時代を生き抜いた一人の音楽家アン・チョーン・ポンド氏によって立ち上げられました。彼は芸術家の一家に生まれましたが、1975年にポル・ポト派がカンボジアを支配すると、強制的に家族と離され、労働キャンプへ送られました。

ポル・ポト派は、教養や芸術を敵視しました。学校は閉鎖され、多くの知識人や芸術家が殺害されたり、行方不明になったりしました。一説によると、国内の9割の芸術家がこの時代に命を落としたといわれます。そして、彼らが大切に受け継ぎ、守り育てていた芸術の多くが、彼らとともに途絶えてしまいました。

そんな時代をアン・チョーン氏が生き延びたのは、音楽家として、ポル・ポト派のプロパガンダ音楽を演奏していたからでした。ポル・ポト派政権下には、「革命思想」を広めるための音楽があり、同派の青年たちで作る楽団がありました。

ポル・ポト時代は1979年に終わりましたが、カンボジアの内戦は続きました。アン・チョーン氏はタイ国境の難民キャンプへとたどり着き、1980年、そこで知り合った人道運動家ピーター・ポンド氏の養子となります。そして米国に渡り教育を受けました。

1991年、カンボジアの内戦は「パリ和平協定」でいちおうの終結をみます。アン・チョーン氏は母国へと戻り、芸術の復興に取り組みます。米国の活動で培った人脈も、その活動を支えました。そして1998年、CLAの前身となるカンボジア・マスターズ・パフォーマンスプログラムを立ち上げました。

いま、CLAは、劇場でのパフォーマンスのほか、さまざまな活動の拠点となっています。伝統楽器の演奏やプロの踊り手を育てるワークショップ、音楽や舞踊に関する調査研究、公立学校での芸術教育の普及などです。

カンボジアの芸術復興の背景には、過酷な現代史があります。失われた伝統文化の輝きを、自然とともに生きてきた人々の豊かな感情を、取り戻す意味があるのです。

カンボジアン・リビングアーツの創始者 アン・チョーン・ポンドさん

 

民族舞踊を体験! ダンスワークショップ

●毎日 午後3:00〜4:30

●参加費 1人$15、13歳以下のお子様は$8

●オンラインで予約できます。 https://experience.cambodianlivingarts.org/dance-workshop/

CLAの舞台で活躍するプロのダンサーに、伝統舞踊や民族舞踊を教えてもらうワークショップは、毎日午後3時~午後4時半。グループで参加してもいいし、ひとりで参加しても、見知らぬ人たちと輪になればあっという間に打ち解けます。  ワークショップは英語ですが、マンツーマンで丁寧に教えてくれますから、言葉が分からなくても大丈夫!

 

まずは舞台上で参加者と先生たちがごあいさつ。

アメリカ、中国、日本。今日の参加者もとりどり。

ポーズをとったとたんに、別世界の物語のひとに。

こんなに間近で踊りを見ることができるなんて。

いよいよ衣装を着せてもらいます。長い長方形の布をくるくると巻いていくだけ。糸も針も使いません。

全員でストレッチ。先生に姿勢をただしてもらいます。

手首から先でつぼみから実りまでを表現します。

楽しい民族舞踊、ココナツダンスを実演。最後は並んでごあいさつ

 

華やかな舞台 ダンスショー

●毎日 午後7:00〜8:30

●参加費 1人$15/$20/$25

●オンラインで予約できます。 https://experience.cambodianlivingarts.org/dance-show/

昼間の優しい先生たちが、プロの顔を見せる夜のダンスショー。神々しい舞踊から、村の暮らしを描いた民族舞踊、笑いを誘うコミカルなダンス、最後には格闘技まで登場。カンボジアの伝統芸能をひととおり鑑賞できる見どころ満載のショーです。  ショーと、カンボジア料理店「フレンド」のお食事をセットにしたコースもご利用いただけます($30~)。フレンドは、劇場から徒歩1分のところにあります。こちらもオンラインで予約できます(https://experience.cambodianlivingarts.org/dance-show/)。

 

日本人限定のダンスと楽器 ワークショップ!  4月20日(土)午後2時~4時半

ふだんは英語で実施されるダンスワークショップに加えて、伝統楽器も体験できるワークショップを、日本から来ているインターン山岸秀生さんと一緒に、「日本語解説付で」お楽しみいただくイベントを企画しています。お子様もご参加いただける楽しいワークショップです。

参加費など詳しくは、決定しだい「プノン」のフェイス ブックなどでお知らせします。どうぞお楽しみに!

https://www.facebook.com/Phnommagazine/

 

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2013年6月発行。カンボジアで最初の「月刊」日本語フリペ。ビジネス情報を中心に、暮らしに便利なタウン情報もお届けします!
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