るろうにダニー コウ・ダニー

 カンボジアのサッカーにはフレンチクマエと呼ばれるフランスで生まれ幼少期を過ごしたカンボジア人選手がいる。2012年にカンボジアへ渡ったミッドフィールダーのダニー(28)もそのひとりだ。

 U21フットサルフランス代表という肩書と、フットサル特有のボールさばきを持った彼を当時のカンボジアサッカーは歓迎した。ダニーと同時期にカンボジアへ戻った選手に、コック・ボリスや、ティアリー・チャンタビンがいたため、3人は比較されることがたびたびあった。しかし、物静かでおとなしかった彼は、明らかにカンボジアのチームに馴染むことに苦労していた。

 そんな彼の内面的な問題に加えて、中盤の選手を飛ばして前線にボールを運ぶことが多かった当時のカンボジ アサッカー事情も相まって、彼の出場機会は徐々に減少し、いつしか居場所はなくなってしまった。

 彼は2年間日系のチームに所属していたこともあり、日本のフットサルチーム所属を目指して日本で短期間活動したが、結局話はまとまらずカンボジアへ。すると、所属チームこそ見つかったが、期待されるような活躍を見せる事は出来なかった。

 そんな彼に転機が訪れる。カンボジアサッカーが繋ぐサッカーに大きく方針転換したのだ。特に彼が2017年に移籍したナーガワールドFCは全員で繋ぐチームサッカーを標榜するチームだったため、一気に彼に活路が開けた。

 ナーガに所属して2年、2012年に帰国してから実に8年、代表チームにも召集された。ダニーは今、やっと自分の居場所を見つけたのかも知れない。(写真、文 石川正頼)

The following two tabs change content below.
石川正頼

石川正頼

現地新聞社などローカルメディアをメインに仕事をする写真家。プノンペン在住。
石川正頼

About 石川正頼

現地新聞社などローカルメディアをメインに仕事をする写真家。プノンペン在住。

View all posts by 石川正頼 →

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です