お熱いうちに(悲しみのビリヤニ)

 LCC格安航空券で旅をするのは、なかなか興味深い。預け荷物のキロ数から、場合によっては座るシートもすべて課金制度で、全くの自己責任となるからだ。

良いシートは、当然値段が高くなる。レイオーバー(機内睡眠)だと、健康が左右されるから真剣勝負だ。うっかり枕や毛布を忘れたりするのも痛恨で、いくらもしないのに、突然の出費に悔し涙を流す。

 機内食も、選択制だ。日本の航空会社のように、お飲み物とスナックから始まって、機内食とさらに追加の飲み物が出るわけがない。インターネットで予約したものだけが、座席の半券を提出し、お盆もない、そっけない機内食と水を頂戴できるのである。

 トランジットがあると、その空港の待ち時間に、ある程度はお腹に入れているので、LCC機内食には期待しない。チケット予約時にオマケで付いている場合もあるので、放棄してもいいくらいだ。

 そんなたわいもない機内でだされた、ベジタリアン・ビリヤニ(中東風の炊き込みご飯)が、アッツアツで出され、驚くほどおいしかった。「こ、これは、冷たい白ワインとやりたい」。すかさず、かわいこちゃんのCAにお願いする。が、待てど暮らせどワインは到着しない。ビリヤニが冷めたころやっと到着。

 あの情熱はどこへやら。「やはり、パスすればよかった」と後悔して、冷えたビリヤニをワインで流し込んだのだった。炊き込みご飯ゆえ、到着時の体重増加に失神しそうだったが、後の祭り。

 あの時、躊躇なく、あつあつのビリヤニをほおばり、ワインは後でゆっくり味わえばよかったのだ。なまじ、自分のスタイルというか、習慣を押し通したがための失敗だった。

 何が言いたいかというと、情熱のあるうちに、ごちゃごちゃ言わないで、思いのままに、好きな男の元へ行きなさい……という事でした。

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HANAKO

在カンボジア歴5年。東南アジアや米国など海外在住歴は10年以上。日系企業で営業のキャリアを積んだのち、遅めの結婚。バブル時代にならした審美眼と選球眼で、バブルのプノンペンの女性たちにエールを送る。不定期連載。

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